セールトリム
カテゴリ : 過去の記事
ヨットの推進力は、ベルヌーイの定理その他で説明されるように、帆に当る風とキールを流れる水の合成力によって生じます。
クルージングを主にしている私たちのグループは、日頃かなりいい加減なセールトリムでのんびりしていますが、それでも一旦レースとなればシビアーなトリムを心掛け、俊敏な動作とクルーのコンビネーションを重視しています。ただし、思うばかりで体は動かず、毎回トレーニング不足を反省することになるのです。
2010-06-29 11:04:48
ヨットレース
カテゴリ : 過去の記事
ヨットは自動車のように排気量でクラス分けしたり、艇体の大きさでクラス分けすることが単純にできません。同型艇によるスクラッチレースを除いて、クルーザーのレースはハンディ戦で行います。
レースには、アメリカズカップのようにルールを駆使してタック(方向転換)を繰り返し、相手をひたすら抑え込もうとして1対1のスクラッチで戦うものと、複数艇が同時にスタートするオリンピック方式のものがあります。
右舷から風を受けるスターボード艇優先が原則で、スタート時の風下艇優先やマーク廻航時の優先権など複雑なルールを知らなければ自艇が不利になるばかりでなく、相手に迷惑を掛け事故につながります。
私たちの参加するレースは野球で言えば草野球クラスですが、スタート時は好ポジションキープのための駆け引きに神経を使い、レース中は結構ハイテンションになったりするものです。
2010-06-29 11:04:05
ヒール
カテゴリ : 過去の記事
ヨットは風を受けて帆走するとき風下側に傾きますが、この傾きをヒールと言います。
適度なヒールは艇速を増すとともに艇をコントトールし易くするものです。
バラストキールを備える外洋ヨットは前方から風を受けている限り、いくら強風になっても次第に風の真正面に立つよう設計されており、決して横転することはありません。しかし、いくら説明されてもゲストにはその実感がなく、片舷が海水に浸かる程になると不安な顔が広がって、悲鳴が上ったり不安感から船酔いを招いたりするようです。 ヨットは後方からの風によって動いているとき、ピッチングがなくてヒール角は小さいため、乗り心地がソフトでゲストには嬉しいのですが、コントロールが難しく操船ミスが生じやすいのです。 ヨットに限らず船舶は、原則的に前方からの波浪に対しては艇の安全性が高く、後方からの波浪に弱いようです。
2010-06-29 11:03:01
衝突予防のルール
カテゴリ : 過去の記事
当然のことですが、海には道路のように正面衝突を防止するセンターラインがありません。右に行こうが左に行こうが自由に行動できて、渋滞もなく開放感に満ちています。
航行中の対向船は衝突を避けるため、相手の左右どちら側を進むのか早めに意思表示する必要があります。対向せず斜め横に見える船同士でも、互いに見る角度がしばらく変わらなければ衝突に向かっているので、早めに回避行動を取らなくてはなりません。
海上では右側通行が基本で、防波堤や停泊中の船などの障害物をよける場合は、他船との衝突を避けるため、障害物を右舷に見るときは小回りし、左舷に見るときは大回りすることが原則です。
夜間航行では、自動車のヘッドライトにあたるものはなく、コンパスとわずかな星明り月明りを頼りに進むので、他艇に対して自艇がどちらに向いているか知らせるため、右側に緑、左側に赤のライトを付けなければなりません。緑灯が見えれば相手は右に向かい、赤灯が見えれば左に向かい、両色見えればこちらに向かっているのです。これは、右ミドリ、左アカと覚えたものです。
帆走船は漁労中の船を除いて動力船に対する優先権がありますが、狭い水道においては水道内でなければ通航できない大型船の進路を妨げてはなりません。伊良湖水道では、潮流と風とで尖った三角波が立つことが多く、三河湾から外洋に出るため水道を横断しようとする場合は、航行する大型船を避ける他にもかなり神経を使います。
大型船はゆっくりしているようでも、10ノット未満の艇速しかないヨットの3倍超の速度があり、予想外に早く近付き慌てさせられることもあるのです。
2010-06-29 11:02:11
オーバーナイト
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ヨットで遠洋航海するには、昼夜を問わずセイリングしなければなりません。シングルハンドでは地磁気で作用するオートパイロットや風力で自動操船するウィンドベーンを利用しますが、オートパイロットは強風に、ウィンドベーンは微風に不向きであるため、艇によって2〜4時間交代でワッチを組んで操船し続けることがベターであり、特に近海では安全のため夜間のワッチが不可欠になります。
近海クルージングでは、オーバーナイトセイリングを強行したりせず、早朝に出航して日没までに入港し、港近くで風呂と食事にありつき燃料などを補給する方が、体力的に楽で安全です。そして、それぞれの土地の人情に触れることも、クルージングに出るオジサンたちの楽しみの一つです。
2010-06-29 11:00:39